ローソンIDを使ったことがある人にとって、気になるニュースが発表されました。
2026年10月8日、ローソンは「ローソンID」と「ローソンアプリ予約」への第三者による不正アクセスで、利用者の個人情報の一部が漏えいしたと公表しました。ローソンIDは215万5,345件、アプリ予約は26件が対象です。
「アプリを使っているけれど、自分も対象なの?」「住所やクレジットカード番号も漏れた?」「パスワードは変えた方がいい?」と心配になる人もいると思います。
まず押さえておきたいのは、サービスによって漏えいした情報の種類が違うことです。約215万件の利用者全員について、カード番号まで漏えいしたわけではありません。
ローソンは10月13日更新の発表で、今回の事案に起因すると考えられる不正利用や二次被害は確認されていないと説明しています。ただし、今後の安全が保証されたという意味ではありません。
この記事では公式発表をもとに、漏えいした情報、自分が対象かどうかの確認方法、偽メールへの注意点、必要な対処法を整理します。確認済みの事実と一般的に考えられるリスクを区別して説明しますので、気になるところから読んでみてください。
※記事内の事件に関する公表状況は、2026年10月15日までに確認できた資料に基づきます。新たな発表によって状況が変わる可能性があります。
ローソンIDで215万件超の個人情報漏えい|何が起きた?
今回不正アクセスを受けたのは、ローソンのアプリやWebサービスを使うためのアカウント「ローソンID」と、季節の催事商品などを公式アプリから事前予約・決済する「ローソンアプリ予約」です。
2026年10月8日に公表、13日に案内メールの情報を更新
ローソンは10月8日、「第三者による不正アクセスに伴う個人情報漏えいに関するお詫びとお知らせ」を公式サイトに掲載しました。調査で確認された規模は、ローソンIDが215万5,345件、アプリ予約が26件です。
前者ではメールアドレス・氏名など、後者では氏名・電話番号・クレジットカード番号の一部が対象です。数字を合算して同じ種類の情報が漏れたかのように扱うことはできません。
対象者にはメールで順次個別に案内すると説明し、10月13日には公式発表内で送信元アドレスを追加しました。通知の確認方法は第3章で取り上げます。
9月の不正アクセスから公表までの経緯
不正アクセスがあったのは公表された10月ではなく、9月です。ローソンによると、ローソンIDは9月12~14日、アプリ予約は9月17日に不正アクセスを受けました。10月7日の調査で判明し、翌8日に公表しています。
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 9月12~14日 | ローソンIDへの不正アクセス |
| 9月17日 | アプリ予約への不正アクセス |
| 10月7日 | 調査で不正アクセスを確認 |
| 10月8日 | 情報漏えいを公表 |
| 10月13日 | 案内メール送信元を追記 |
9月の発生から10月の判明までに時間差があったのは事実です。一方、調査開始のきっかけや、その時点まで発覚しなかった詳しい理由は公表されていません。監視体制に問題があったと断定することは避ける必要があります。
不正利用や二次被害は確認されている?
ローソンは、今回の情報漏えいに起因すると考えられる不正利用や二次被害は、10月13日更新時点では確認されていないと説明しています。
これは「個人情報は漏れていない」という意味ではありません。漏えいは確認済みですが、その情報による詐欺や不正利用が起きたことまでは確認されていないという区別です。
氏名やメールアドレスなどが不審な連絡に悪用される可能性はありますが、それは今後注意したい一般的なリスクです。現在確認された被害と混同しないようにしましょう。
ローソンIDで何が漏れた?カード番号やパスワードは?
「215万件も漏れた」と聞くと、住所や電話番号、カード情報まですべて盗まれたように感じるかもしれません。しかし、公式発表にある情報の種類と条件を確認すると、事情はもう少し細かく分かれています。
ローソンIDの215万5,345件で対象となった個人情報
ローソンIDについて公表された漏えい項目は、メールアドレスと氏名です。さらに、プレゼント応募などの際に入力していた場合には、性別、電話番号、住所、メルマガ取得情報が対象に含まれます。
| サービス | 件数 | 公表された漏えい項目 |
|---|---|---|
| ローソンID | 215万5,345件 | メールアドレス、氏名など |
| アプリ予約 | 26件 | 氏名、電話番号、カード番号の一部 |
ローソンは「対象人数」という見出しに「件」の単位を使っています。この記事でも公式の表現に合わせて件数で記載します。また、2サービスの対象者に重複があるかは示されていないため、単純に足して215万5,371人とすることもできません。
住所・電話番号などは入力していた場合が対象
ローソンIDの氏名やメールアドレスに加え、住所や電話番号も対象になり得るのは、ローソンIDを使ったプレゼント応募などでそれらを入力していた場合です。
たとえば、アプリをポイントカードの表示に使う人と、商品の発送を伴うキャンペーンへ応募した人では、入力している情報が異なる可能性があります。ただし、応募経験だけで個別の漏えい有無を判定することはできません。
公式発表では、住所が何件、電話番号が何件という内訳も示されていません。したがって、「215万件すべての住所が流出した」と書く根拠はありません。
また「メルマガ取得情報」について、どの配信設定や履歴が含まれるかの詳しい説明は見当たりません。購買履歴全体や詳細な好みまで流出したと広げて解釈しない方が正確です。
住所や電話番号について、何件が対象となったのかという内訳は公表されていません。つまり、215万5,345件という数字をそのまま「215万人以上の住所が漏れた」と読み替えることはできません。
「メルマガ取得情報」も、公表資料にはそれ以上の細かな説明がありません。購入履歴やキャンペーンの全応募履歴まで漏えいしたと断定する材料にはならないため、気になる場合は公式窓口に確認するのが確実です。
ローソンアプリ予約の26件ではカード番号の一部も漏えい
クレジットカード情報への心配がある人は、ここを確認してください。ローソンがカード番号の一部の漏えいを公表したのは、ローソンアプリ予約の26件についてです。ローソンIDの215万5,345件全体に同じ情報が含まれたわけではありません。
公表資料にあるのは「クレジットカード番号の一部」という表現で、具体的な桁数や位置までは示されていません。全桁、有効期限、セキュリティコードの漏えいも公表項目には記載されていません。
その断片だけで第三者が決済できると断定はできませんが、氏名や電話番号と組み合わせてカード確認を装う不審な連絡に使われる可能性は一般論として考えられます。実際の不正請求があれば、原因を決めつけずカード発行会社へ相談してください。
そもそも、カード番号の「一部」とは何桁なのか、先頭か末尾のどの部分なのかも公式発表では明らかにされていません。全桁やセキュリティコードが漏れたという発表もありませんが、逆に「絶対に悪用できない」と言い切れるだけの個別情報も公表されていません。
カードの利用明細に不審な請求がある場合は、その請求の事実を優先してカード発行会社へ相談してください。今回のニュースだけを理由にすべてのローソンID利用者へカード再発行を求めることとは、分けて考える必要があります。
パスワードやカード番号全体の漏えいは公表されている?
ローソンIDのパスワードは、10月13日更新の公式発表で示された漏えい項目に含まれていません。カード番号全体についても、漏えいしたとの発表はありません。
ただし「項目に記載されていない」と「どんな経路でも不正ログインの可能性がない」は別の話です。ほかのサイトで同じパスワードを使っている場合や、偽サイトへ自分で入力してしまった場合には、別のリスクが生じます。
公式に漏えいが公表された情報と、別の経路から知られる可能性のある情報は分けて考えることが大切です。
自分は漏えい対象?ローソンからの通知と確認方法
「以前使っていたアカウントも対象なの?」「連絡がないから大丈夫?」という疑問は、利用者にとって切実です。ただ、登録・利用経験だけで対象者かどうかを判定することはできません。
ローソンIDの利用者は全員対象になる?
ローソンIDの利用経験があるからといって、全員が今回の漏えい対象だと発表されているわけではありません。反対に、最近使っていないという理由だけで対象外と判断することもできません。
Pontaカードを持っているだけで今回の対象に含まれるともいえません。ローソンIDとポイントカードの利用は関係する場面がありますが、同一のものではないためです。
まず、ローソンIDの登録に使ったメールアドレスを確認し、ローソンからの個別案内が届いているか探してみてください。
たとえば、以前ローソンIDを作ったきり使っていない人、アプリのポイントカード機能だけを利用している人、プレゼントへ応募したことがある人では、利用状況が違います。しかし、その違いだけで今回の漏えい対象を判別する公式基準は公表されていません。
同じ理由から、Pontaカードを持っているだけで今回の対象だとはいえません。ポイントカードの保有とローソンIDの登録は、いったん区別して確認してください。
対象者への案内メールと公式の送信元アドレス2種類
ローソンが今回の対象者向け案内について公表した送信元は、次の2つです。2番目のアドレスは10月13日に追加されました。
lawson_id@mailservice.lawson.jplawson_id@id.lawson.jp
受信トレイだけでなく、迷惑メールフォルダや振り分け先も確認してください。ただし、差出人欄がこのアドレスと一致しているように見えても、本物のメールである証明にはなりません。 差出人表示を偽装する手口があるためです。
メール中のリンクから慌ててログインするより、普段の公式アプリや、自分で開いたローソン公式サイトでお知らせを確かめる方が安全です。
通知メールが届かない場合は対象外と判断できる?
いいえ。少なくとも10月13日更新の発表には、メール配信がすべて完了した日付も、未着なら対象外と判断できるという案内もありません。
登録に使ったメールアドレスが現在のものと違ったり、迷惑メールに振り分けられていたりする可能性もあります。まず登録先と受信設定を見直し、それでも判断できなければ公式窓口へ確認しましょう。
ローソンIDへ普段どおりログインできることも、漏えい対象外だった証拠にはなりません。
メールが見つからない場合には、まず「ローソンIDへ以前登録したアドレス」と「現在受信しているアドレス」が同じかを確認しましょう。使わなくなったアドレスで登録していたり、迷惑メールへ振り分けられたりすると、普段の受信トレイを探すだけでは分かりません。
なお、普段どおりアプリへログインできることも、今回の漏えい対象外を示す証拠にはなりません。判定できない場合は、独自のチェックサイトを探すよりローソン公式のお知らせと窓口を利用してください。
公式のお知らせと問い合わせ窓口の確認方法
ローソンは本件の問い合わせ先として、カスタマーセンターのお問い合わせフォームを案内しています。利用規約への同意後、表示される画面の案内に沿って問い合わせ内容を入力してください。
確認したいことが「通知が届かない」「自分の登録情報が対象か知りたい」「届いた案内が本物か不安」などの場合は、その疑問を具体的に伝えるとよいでしょう。
ただし、問い合わせによりすべての人へ個別の漏えい項目が必ず回答されるかについて、公式資料からは確認できません。専用窓口があることと、対象判定を確約していることは別です。
ローソン公式の問い合わせ案内では、フォームの利用規約に同意し、問い合わせ内容を入力した後、お客様情報入力画面の「お問い合わせ内容のカテゴリ」で「不正アクセスに伴う個人情報漏えいについて」を選ぶよう示されています。
「案内が届かない」「届いたメールが正規のものか不安」「自分の情報の範囲を知りたい」といった疑問は、できるだけ具体的に書くと伝わりやすくなります。ただし、問い合わせれば個人別の漏えい項目を必ず回答してもらえるとまでは確認されていません。パスワードやカードの暗証番号をむやみに送信しないようにしましょう。
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ローソンIDの情報漏えいを知ったら何をすべき?
ニュースを見ただけの場合と、偽サイトに情報を入力してしまった場合では、必要な対応が違います。まず公式情報を確かめ、そのうえで自分の状況に合った行動を選んでください。
まず公式サイトからお知らせを確認する
不審なメールやSMSからアクセスするのではなく、普段の公式アプリ、またはアドレスを自分で入力した公式サイトでお知らせを確認することが第一です。
- ローソン公式サイトを自分で開く。
- 10月8日付の個人情報漏えいのお知らせと更新内容を読む。
- 登録メールアドレスと案内メールの有無を確認する。
- 分からない点は公式に案内された窓口へ問い合わせる。
ローソンは今回以前にも、同社を装う偽メールや架空サイトを注意喚起しています。会社名やロゴが使われていても、送信者が本物とは限りません。
参考:ローソン公式|なりすましメール・架空サイトへの注意喚起
パスワード変更が必要な場合と使い回しへの対策
今回の漏えい項目にパスワードは記載されていません。そのため、利用者全員のパスワードが盗まれたかのように一律変更を求める説明は正確ではありません。
一方、ローソンIDとほかのネットサービスで同じパスワードを使っている人は、サービスごとに異なるものへ見直すことをおすすめします。別サービスからパスワードが漏れた場合、同じ組み合わせを別のサイトで試されるリスクがあるためです。
変更する場合は、メールのリンクではなく正規のローソンIDマイページなど、公式に案内された経路から手続きを行ってください。氏名や誕生日など推測しやすい文字列を避け、十分な長さの固有のパスワードを使うことも大切です。
状況によって、急ぐ度合いも違います。今回の通知を受け取っただけなら、まず使い回しの有無を点検します。一方、偽サイトにパスワードを送信した人や、不審なログインが疑われる人は、安全な端末から正規サイトへアクセスし、速やかな変更と公式窓口への相談を優先してください。
ローソンIDの登録情報・パスワード変更は、ローソンの公式案内に沿ってマイページから行います。メール内の「変更はこちら」というリンクを頼らず、自分で開いた正規のサイトから進むのが基本です。
偽メール・SMSに情報を入力してしまった場合の対処
偽サイトを開いただけなのか、そこで情報を送信したのかによって対応は変わります。リンクを見ただけでパスワードを渡したとは限りませんが、IDやパスワードを入力・送信したなら、第三者に知られた可能性があります。
- リンクを開いただけ:ページを閉じ、ファイルのダウンロードや不審なアプリのインストールがなかったか確認する。
- ID・パスワードを入力した:正規サイトから速やかに変更し、同じパスワードを使うサービスも確認する。
- カード情報を入力した:カード発行会社の公式窓口へ速やかに相談する。
- 金銭被害や不正利用があった:関係するサービス・金融機関へ連絡し、警察への相談も検討する。
IPAも、フィッシングサイトに情報を入力してしまった場合、変更できる情報を速やかに変更し、使い回し先やカード会社へ相談することを勧めています。
偽サイトにパスワードを入力したら、正規サイトで変更し、使い回し先も確認するのが重要です。
参考:IPA|インターネットサービスへの不正ログインによる被害が増加中
とくにメールアカウント自体の認証情報を入力してしまった場合には、メールの不審なログイン履歴や転送設定にも注意してください。メールは別サービスのパスワード再設定に使われることもあるため、ローソンIDだけの問題として考えない方がよい場面があります。
また、怪しいサイトを開いた際にアプリをインストールしたり、ファイルをダウンロードしたりした場合は、入力情報の変更とは別に端末の安全性も確認する必要があります。不安な場合は利用端末のサポートや公的な相談窓口を利用してください。
カードに不審な請求があった場合の確認と連絡先
アプリ予約の26件で漏えいしたのはカード番号の一部であり、今回の発表だけでローソンID利用者全員にカードの停止・再発行が必要とはいえません。
ただし、身に覚えのない請求があれば、カード会社の公式アプリや会員サイトで利用明細を確認してください。取引日、金額、利用先を控え、心当たりがなければ発行会社に相談しましょう。
加盟店名と明細上の会社名が異なることもあるので、最近の通販や定期購入、家族の利用なども合わせて確認すると状況を整理しやすくなります。
カード請求や利用停止はカード発行会社、今回の漏えい対象やローソン側の対応についてはローソンというように、相談先を分けて考えてください。不審請求が見つかっても、その原因が今回の漏えいだと決めつけることはできません。
カードの明細を確認する際は、取引日・金額・利用先を控えておくと説明しやすくなります。見知らぬ名称で表示されていても、決済代行会社名などが表示されている場合があるため、最近の買い物や定期購入とも照合しましょう。それでも心当たりがなければカード発行会社へ連絡します。
相談先は役割で分かれます。どの個人情報が漏えいしたかという問い合わせはローソン側へ、不正請求やカード停止・再発行の判断はカード発行会社へ伝えてください。カード券面のブランドと発行会社は必ずしも同じではありません。
漏えいした個人情報はどう悪用される?二次被害のリスク
氏名やメールアドレスを知られたからといって、それだけで自動的に銀行口座から出金されたり、パスワードが突破されたりするわけではありません。しかし、その情報が別の情報を引き出すための手がかりに使われる可能性はあります。
個人情報保護委員会は、情報漏えいに伴う二次被害の一般例として、詐欺メールの送信、クレジットカードやポイントの不正利用などを挙げています。ただし、それらが今回のローソンID漏えいで発生したと確認されたわけではありません。
氏名・メールアドレスを悪用したフィッシングの可能性
たとえば「ローソンIDの安全確認が必要です」というメールに自分の氏名が書かれていたら、普通の迷惑メールより信じやすくなるかもしれません。そこで偽のログイン画面に誘導され、パスワードを入力してしまえば、最初の漏えいとは別の情報まで渡るおそれがあります。
「ポイントの期限切れ」「キャンペーン当選」「本人確認」「決済エラー」などは、一般的な詐欺が利用する題材です。ここで挙げた文面が、今回の漏えい情報を使って実際に送信されたという意味ではありません。
差出人表示や自分の氏名だけでは、正規の連絡とは判断できません。内容が本当か迷ったら、メールに書かれたリンクや電話番号ではなく、公式アプリ・公式サイトから確認しましょう。
電話番号・住所が漏れた場合に注意したいこと
電話番号が知られた場合は、本人宛てを装った電話やSMSに注意したいところです。相手が名前を知っていたり、住所を言い当てたりすると、正式な会社の担当者のように感じることもあります。
しかし、氏名や住所を知っていることは、相手が信頼できる証拠ではありません。また、その情報だけで多くのサービスの本人確認や決済が自動的に突破されるわけでもありません。
| 知られた情報 | 一般的に注意する連絡 |
|---|---|
| 氏名・メール | 本人宛てを装う偽メール |
| 氏名・電話番号 | なりすまし電話・SMS |
| 氏名・住所 | 個人情報を示す詐欺的な連絡 |
| カード番号の一部 | 残りの情報を聞き出す偽の確認依頼 |
この表は一般的な可能性の整理です。今回こうした悪用が実際に起きたという報告ではありません。住所・電話番号の漏えい人数自体も、公式には内訳が示されていません。
住所や電話番号を知っている相手から連絡が来ると、正規の担当者だと思いたくなるかもしれません。しかし、その情報を知っていること自体は本人確認の証拠ではありません。相手の示した連絡先へ折り返す前に、自分で調べた公式の連絡先で確認するという考え方が役立ちます。
一方、氏名・住所を知られただけで、銀行口座からの出金やすべてのオンライン本人確認が成立するわけでもありません。情報の悪用可能性と、実際に必要な認証条件は分けて考えましょう。
漏えいした情報だけで不正ログインや決済はできる?
今回公表された氏名・メールアドレスだけで、直ちにローソンIDへログインできるとはいえません。パスワードは漏えい項目に挙げられていないためです。
ただし、別の場所で同じパスワードが知られていたり、偽サイトで自分から認証情報を渡したりすれば、別の経路で不正ログインを試される可能性があります。
カード番号の一部についても、それだけで決済が成立するとは断定できません。逆に、その断片を示して「安全確認のため残りの番号を教えてください」などと誘導する手口には注意が必要です。
情報の漏えいと、アカウントや決済の実際の不正利用は別の出来事です。公表状況を正しく理解し、未知の連絡を慎重に確認することが大切になります。
ローソンを装った偽キャンペーンの実例と今回の事件との違い
ローソンは2026年8月、同社を装う「Lawson-87周年ギフト」という偽装SNSについて注意を呼びかけています。ローソンのロゴや画像が不正使用され、URLへのアクセスを促す内容が確認されました。
これは10月公表の情報漏えいより前の事案で、今回の漏えいによる二次被害ではありません。 同じ情報が利用されたと示す根拠もありません。
それでも、実在する企業のロゴやサービス名を使った偽の案内が存在することは分かります。特典やプレゼントの案内が届いたときほど、公式サイトに同じ案内があるか確認してみてください。
参考:ローソン公式FAQ|「ローソンの87周年ギフト」というSNSについて
ローソンIDの情報漏えいはなぜ起きた?原因と会社の対応
約215万件の情報漏えいは、どのような仕組みで起きたのでしょうか。ローソンは不正利用されたシステムの概要と対応策を説明していますが、侵入方法の細部は公表されていません。
本人向け情報表示の仕組みが不正アクセスを受けた
ローソンによると、アプリに関連するシステムが不正に利用され、本来利用者本人へ情報を表示するためのセキュリティ機構が第三者による不正アクセスを受けました。
一般に、マイページなどの情報表示機能では、本人に許される情報だけを表示する仕組みが必要です。その仕組みに問題があれば、許可されていない情報にアクセスされるおそれがあります。
ただし、今回が具体的なAPIの設定ミス、認証回避、特定プログラムの欠陥によるものだったと判明したわけではありません。データベース全体が直接盗み出されたと断定することもできません。
ローソンは、今回把握したもの以外の不正アクセスやマルウェア感染は確認されていないとしています。公表された範囲と一般論を混同しないようにしたいところです。
不審なアクセスの遮断とアプリ予約機能の停止
ローソンが公表した対応には、不審なアクセス元のブロック、アプリ予約機能の停止、アプリでのお知らせ、対象者への順次メール案内、個人情報保護委員会を含む関係機関への報告があります。
停止されたと公表されたのはアプリ予約機能であり、ローソン公式アプリ全体が停止したという意味ではありません。
発表時点で予約機能は10月中旬の再開予定とされていました。ただし、予定と実際の再開完了は別です。現時点の利用状況はアプリや公式案内で確認してください。
調査で判明したことと、技術的な原因の未公表部分
ローソンは再発防止策として、システムのセキュリティ対策、監視体制、インシデント対応体制の強化を挙げています。
一方で、具体的にどの弱点が悪用されたのか、どのような方法で情報が取得されたのか、調査を始めたきっかけ、不正アクセスから判明までに時間差が生じた理由などは、確認できた発表には記載されていません。
約215万件という規模が大きいからこそ、原因を詳しく知りたくなるものですが、未公表の部分を推測で埋めると事実を誤ります。追加発表があれば確認し、内容を更新する必要があります。
公表日までに時間差がある点も気になりますが、「監視体制が機能していなかった」「異常を放置していた」と断定する根拠は確認できません。また、アクセス制御の設定ミス、APIの脆弱性、第三者の具体的な取得手順などを原因として確定することもできません。
追加調査結果が発表された場合、原因や再発防止策の内容が具体化する可能性があります。公表時点で分かっている範囲を明示し、続報が出たらこの部分を更新する設計にしておきます。
10月1日公表の不審メール約70万通との関係は?
ローソンは10月1日、メールサーバーが第三者に不正利用され、9月25日午後3時ごろから27日午後5時15分ごろまでに、約70万通の不審な英文メールが送信されたと公表しています。
件名として「Mutual Benefit」「RE」などが確認され、金銭の取得を示唆したり、個人情報を求めたりする内容でした。こちらについてローソンは、当該事案による個人情報の流出やデータ改ざん、マルウェア感染は確認されていないと説明しています。
| 項目 | ID情報漏えい | メールサーバー不正利用 |
|---|---|---|
| 公表 | 10月8日 | 10月1日 |
| 発生 | 9月12~17日 | 9月25~27日 |
| 確認された問題 | 個人情報の漏えい | 不審な英文メールの送信 |
| 規模 | ID約215万件、予約26件 | 約70万通 |
同じ会社で短期間に起きた事案ですが、同じ攻撃者や同じ脆弱性によるものと公式に確認されたわけではありません。 約70万通の不審メールを、今回のID情報漏えいによる二次被害と数えるのは不正確です。
参考:ローソン公式|メールサーバーの不正利用による不審メール送信について
まとめ|漏えい情報の範囲を知り、不審な連絡に注意しよう
ローソンIDでは215万5,345件、アプリ予約では26件の個人情報漏えいが公表されました。ただし漏えい項目は異なり、ローソンID利用者すべての住所やカード番号が流出したという発表ではありません。パスワードも公表された漏えい項目には含まれていません。
ローソンは10月13日更新時点で、本件に起因すると考えられる不正利用や二次被害は確認されていないと説明しています。一方、今後届く不審な連絡には引き続き注意が必要です。
通知が届かないだけで対象外とは判断せず、公式のお知らせや窓口を確認してください。確認もパスワード変更も、メールのリンクではなく公式サイトから行うことを基本にしましょう。
パスワードの使い回しがあれば見直し、実際に偽サイトへ入力してしまった場合は速やかに対処してください。確認済みの事実と将来のリスクを分けて考え、自分の状況に合った対策を取ることが大切です。
出典:ローソン公式|第三者による不正アクセスに伴う個人情報漏えいに関するお詫びとお知らせ